Japanische Klassiker mit Furigana
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ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lesen Sie 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 244.473 Zeichen · 487 Bildschirme
二
「だってあなたは向うの一味でしょ、押籠められていたって、どこからどう連絡がつかないものでもないし、万三郎さまはあのとおり正直な方ですから、あなたが騙すくらいぞうさのないことですもの」
「それならそう思っていらっしゃればいいわ、いまそんなことで口論してもしようがありませんもの、それより万三郎さまをどうなさるんですか」
「御存じないとわかれば宜しいのよ」
つなは縁先から離れた。
「もしやと思って来たのだけれど、なにも御存じないということがわかりましたから、わたくしもうお暇しますわ」
「待って下さい」
かよは縁側へ出て来た。
「これから方法を考えるようでは手後れになります、なにか手配をなすってあるんですか」
「そんなこと御心配には及びませんわ」
「つなさん」
とかよは殆んど哀訴するように云った。
「お願いですから聞いて下さい、万三郎さまをお助けするいい方法があります、どうか聞いていって御相談なすって、あの方を早く助けてあげて下さい」
「いい方法ですって」
つなは足を停めて振返った。
「――うかがうだけうかがいますわ、仰しゃってごらんなさい」
「渡辺蔵人を返すんです」
「――まあ」