Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ふうりゅうたいへいき

風流太平記

山本 周五郎

Lesen Sie 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 244.473 Zeichen · 487 Bildschirme

Aozora Bunko

二

「どっちをあげますか」

「じゃあ鳥の叩きをくれ」

万三郎がそう云ったとき、新しい五人伴れの客が入って来た。

二

その五人は明らかに万三郎と同業らしかった。

袋も挾み箸も持っていないが、頬冠りや身装などに、拾い屋だけの一種特有なものが感じられた。年はみな三十がらみ、痩せた小男が一人いるだけで、他の四人は躯の逞しい、人相に険のある、いやらしい男たちであった。

かれらは万三郎の向うへ、並んで腰をかけ、小女に酒を注文した。

「冷でいいぜ、盃はいらねえから湯呑を五つくれ、肴なんぞ欲しかねえや、小皿へ塩を持って来い」

顎髯を生やした男が独りで高声をあげた。これが頭株らしい。話すのを聞いていると、その男が「権あにい」で、痩せた小さいのが「禿」、そのほかは「信州」「三島」「屁十」などというつまらない呼び名であった。三島というのが権あにいの次とみえ、これは相撲くずれかなんぞのような、ずぬけて巨きな躯であった。

小女が万三郎の丼を持って来た。ちょうど空腹のところへ、美味そうな匂いの熱い湯気を嗅いだから、万三郎の胃がくうっと鳴った。飯の上へ、そぼろのように叩いた鳥の肉と葱を煮込んだ汁が掛けてある。