Japanische Klassiker mit Furigana
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ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lesen Sie 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 244.473 Zeichen · 487 Bildschirme
四
「もちろん、まだ宰相(紀州治宝)御自身の主謀ということはきめてはならないが、和歌山に左近将監さまが御在城だということを記憶しておいてもらう、――そこでわれわれはまず御本邸に探りを入れることと、浜屋敷から移送される荷物の行方を」
徹之助は言葉を切った。
畑跡のほうから、人の来るけはいがしたのである。みんなちょっと緊張した。しかし井伊家の小出辰弥がすぐに立っていった。来たのは若い番士で、手紙を持っていた。
「河原(徹之助の変名)さまにお手紙です。いえ使いではなく飛脚でございました」
番士はすぐに去った。
飛脚が持って来たとすると遠くからであろう。表には河原中也と彼の変名が書いてあり、差出人は小林又二郎という未知の名だった。徹之助は不審に思いながら、封を切って読んだが、すぐにあっと声をあげた。
「――つなからだ」
休之助がえっといった。
「つなからの手紙だ、つなは誘拐されたのではない、読んでみろ」
休之助は待ちかねたように、その手紙を受取って披いた。
四
「これは驚きましたね」
休之助は眼をみはった。
「まるでわれわれは鼻をあかされたようなものじゃありませんか」
「顔色なしだ」