Japanische Klassiker mit Furigana
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ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lesen Sie 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 244.473 Zeichen · 487 Bildschirme
二
が絡んでいるから、もしもその恋が遂げられないとしたら、その情熱は憎悪となり復讐となるに相違ない。
「おれの責任ではないんだ」
万三郎は独りで呟いた。
「しかもこれは避けることができないんだ、なんと、人間関係というやつは厄介なものなんだろう」
二
江戸を出て二日め、万三郎は熊谷の宿に着いた。
「和幸」から脱出して、はまぐり町の屋敷へ帰った翌日、まだ暗いうちに出立したのである。長兄の徹之助には「和幸」の出来事は話さなかった。兄のほうでもなにも訊かず、(但し恐ろしいほど渋い顔で睨んだが)その場でつなから来た報告のことを語った。
――つなさんは無事だったんですか。
万三郎は叫び声をあげた。そうして、恥ずかしさに赤くなり、思わず頭を掻いた。
正に恥ずかしかった。
彼はつなが誘拐されたと思い、拾い屋などにまで身を扮して捜しまわった。兄は禁じたのである、つなは自分の始末ぐらい自分でする娘だと云った。そのとおりであるし、それ以上であった。こっちが乞食のような恰好をして、あてもなしにうろうろ歩きまわっているとき、彼女は娘の身で、敢然と敵の荷駄を追っていたのだ。
――つなさんは実行力がある。