Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lesen Sie 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 244.473 Zeichen · 487 Bildschirme
こんどはかよは声をあげて、さも可笑しそうにからからと笑い、つなの怒りを楽しむかのように云った。
「それなら云ってあげましょうか」
「でたらめはもう結構ですよ」
「船宿の増六がでたらめかしら」
「――――」
「甲野さんのお家が焼けた明くる朝、あの方が江戸へお着きになったのもでたらめかしら、お浜屋敷へ入ろうとなすって、どこかのちびに注意されてお逃げになり、それから廻り道をして増六へいらしった、――これがでたらめでしょうか、つなさん」
つなの顔色が変った。
「あたし万三郎さまには増六で初めておめにかかりましたわ」
かよは急に舌ったるい口ぶりになり、挑むような、そして極めて思わせぶりな調子で続けた。
「あの方は想像以上にいい殿御ぶりだわ、休さまなどよりずっと御美男で、意地っ張りらしいけれど子供っぽくて、それにずいぶん情が深くっていらっしゃるわ」
「あなたは、――かよさん」
つなはするどく相手を見た。
――そうだったのか。
初めて少しわかってきた。かよは敵なのだ、見えざる敵、あの「朱雀事件」の敵方に付いているのだ。だからこそ万三郎の出府や、増六のことを知っているし、またこんな処へも現われたのだ。