Japanische Klassiker mit Furigana
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ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lesen Sie 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 244.473 Zeichen · 487 Bildschirme
しかし、かれらのようすや、馬がみんな泡を噛んでいるのをみて、休之助はいきなり自分の馬に鞭をくれた。
――追手だ。
彼はそう直感した。
――休むのではなかった。
追手であることには間違いはなかった。数えると七騎いたが、かれらはひっしと追って来た。
単に切手を怪しんだのか。それとも、日光街道と同じように、こっちへも手配りがしてあったものか。いずれにもせよ、捉まればそのままでは済まないだろう。――ただかれらの馬は疲れている。泡を噛むほど、とばし続けて来たとみえるが、こちらは休ませたあとなので、よほどの障害のない限り、逃げきれると思った。
「だが下館へいってはまずい」
休之助はそう呟いた。
「結城にいる仲間と思われてはいけない、道をそらさなければ」
まもなく街道から岐れる道が見えた。そこから右へ、山へ登るらしい坂道がある。かなり細いが馬を入れられないことはない、休之助は思いきってそっちへ馬を向けた。
二段ばかりゆくと坂にかかった。筑波山の西麓で、霜溶けの道に岩がごろごろ突き出ていた。ふり向いてみると、追手は岐れ道を曲って来るところだった。
馬の後脚が滑った。