Japanische Klassiker mit Furigana
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ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lesen Sie 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 244.473 Zeichen · 487 Bildschirme
「馬で来た連中のなかに」と万三郎が斧田に訊いた。
「雪の晩にいたあの石黒半兵衛という男もいましたか」
「ええ、無反の長い刀を差したやつでしょう、慥かにいました」
「三郎は彼を知っているのか」
休之助が訊いた。万三郎は眩しそうな眼つきで、あいまいに言葉を濁した。
「或ることでいちど会ったんですが、世間の評判よりも実際の腕は上らしいですから、貴方も斧田さんも、立合うことになったら気をつけて下さい、いざとなったら私が引受けます」
「ずいぶん自信がありそうだな」
「刀を持ったら休さんより強いですよ」
「云うだけならなんとでも云えるさ」
「知らないような顔をしますね」
「まあいい、――喧嘩はよそう」
つながくすくすと笑った。
食事が終ると、休之助は身支度をして、荷駄の見張りに出ていった。万三郎は夜半に交代するので、納戸へ夜具をのべて横になった。
横になるとかよのことが思いだされていまいましさに舌打ちをした。
「おかしな女があるもんだ」
つい独り言を云った。
「なんのためにこんな処へ来るんだろう、女なんか来たってしようがないじゃないか」
「あなたがいらっしゃるからですわ」
とつなが云った。