Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lesen Sie 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 244.473 Zeichen · 487 Bildschirme
万三郎は静かに答えた。
「一期の大事というような瀬戸際には、たいていの人間がたいていな事はするものですよ」
「おまえは楽天家だよ」
「私は人間を信ずるだけです」
「朱雀事件の一味をもか」
「また始まりそうですな、よしにしましょう」
万三郎は苦笑した。
「もう放してしまったんだし、私にだってめどはあるんですから、どうかこんどは怒らないで見ていて下さい」
「おれはおれの方法を守ってもらいたかったんだ」
休之助が弟に与えた案は手ぬるいものであった。伝次を伴れていって、なかまのものが見廻りに出て来たときそいつを捕える。次にまた同じようにして、順々に二十余人を観音谷からおびき出す、というのであった。
「わかりました、あやまります」
万三郎はあっさり低頭した。
「ときに、荷駄はどんなぐあいですか」
「半刻ほどまえに五駄いった」
休之助はそう云いながら、右手をあげて谷の下のほうを指さした。
「あれにまた提灯の火が見える」
「見えますね」
「この谷を登って来るようだが、あれもおそらく荷駄に違いない」
「こうなると張合が出ますね」
万三郎は笑って云った。
「では代りますから、どうかいって休んで下さい」