Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lesen Sie 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 244.473 Zeichen · 487 Bildschirme
「わたくしには信じられません、太夫さまがそんな方だなんて」
「まあそう騒ぐな」
蔵人はかよの肩へ手を廻した。
「おれの本心をあかせば、もっと大きい野心があったんだ、もう少し時日があればその野心が実現したんだ、それは花田徹之助のためにぶち毀されたが、しかしこれだけでも充分だ、あとはただ、――この」
「あれ、いけません」
「この、――かよだけだ」
「いけません、太夫さま」
かよは両手で蔵人の胸を突いた。が、彼はその手を押えつけ、片手でかよを抱きすくめながら、喘ぐような声で云った。
「おれの妻になってくれ、かよ、おれはおまえと暮したいばっかりに、金も握り家も買った、なにもかもおまえのためだ」
「あっ、――放して下さい」
「おまえのためならなんでもする、この世にありとある楽しみをおまえに与えてやる、おれにはそれが出来るんだ、かよ、おれといっしょに逃げてくれ、おれの妻になってくれ、おれはかよを」
「あっ、ああ、そんな」
かよは悲鳴をあげた。蔵人が彼女を押し倒したので、かよのなまなまと白い脛が、(月光をあびて)あらわに見えた。
万三郎はとび出していった。
自分でも血相の変っているのがわかった。