Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lesen Sie 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 244.473 Zeichen · 487 Bildschirme
「そんな処でなにをしているんだ三郎」
万三郎は頭を掻いた。
「お帰りあそばせ」
つなはいそいそと休之助のほうへ近よっていった。休之助は弟に向って云った。
「もう兄上に会ったのか」
「いや、それがその、いま来たばかりなもんで、これからすぐ」
「いっしょに来い」
休之助は顎をしゃくった。
「すばらしい知らせがあるぞ」
「――なんです」
万三郎は気が重かった。かよにさんざん翻弄されたうえ、ぎゅっというほどつなに油を絞られ、云いたいことも云えず、誤解を誤解のまま残さなければならない。そう思うとうんざりするほど気が塞いだ。
しかし、休之助が低い声で云った次の言葉を聞くと、頭から水を浴びたように、はっと立停って、眼をみはった。
「おい三郎、中谷がやったぞ、紀州田辺で、中谷がみごとにやっつけたぞ」
三
徹之助の部屋へゆくと、休之助は坐るのももどかしげに話しだした。
その日、休之助は連絡する用があって、深川の井伊家下屋敷へいった。するとそこに、中谷兵馬からの手紙が来ていた。文面は簡単で、
――発見、始末完了。
というぐあいに書いてあった。
おそらく、休之助たちと同じように、貯蔵所かそれに類する場所を発見し、それをきれいに片づけたというのであろう。