Japanische Klassiker mit Furigana
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ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lesen Sie 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 244.473 Zeichen · 487 Bildschirme
「見たのはそれだけだな」
「はい、――そこからすぐ御殿のほうへゆかれましたがお供の方らしい人が、乗って来た舟の者に向って、
――知らせのあるまで、元船は品川沖から動かさぬように。
と云うのが聞え、舟のうち二はいが、すぐに水門を出てゆきました」
そして、今日は早朝から邸内に厳しい布令がまわり、当分のあいだ、(夜間はもちろん)許しのある者以外はその住居から出てはならない、ということになった。――したがって脱出するには却って好機会だから、今夜か明晩の夜半に、決行するほうがよいと思う。と八重は主張するのであった。
「わたくしそう考えたものですから、此処へ来るまえに、舟のほうへそう申しつけ、いつでも出せるように手配を致させたのですけれど、いかがでございましょうか」
「そういうことなら、思いきってやることにしよう」
「今夜に致しますか、それとも明日の晩がようございましょうか」
「邸内の情勢によるから、今夜と明晩、夜半一時に、こちらから人を乗せて、定めの場所へ舟を着けて置くことにしよう」
「はい、わかりました」
八重はすぐに去ろうとした。それを見て、徹之助は決心したように呼び止め、