Japanische Klassiker mit Furigana
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ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lesen Sie 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 244.473 Zeichen · 487 Bildschirme
徹之助は手文庫の中から、その訳文を取り出してそこへ披いた。休之助は指で文面をさしながら音読した。
「舶送の手順よし、――それからここの、武器庫は多く散在せしめ厳重に秘匿のこと肝要、これですが、私は浜屋敷へ運び込んだのは、この武器というやつだと思うんです」
「およそどういう、――」
「向うから輸送して来るんですからまず鉄砲でしょう、鉄砲と弾薬、そうみて間違いないと思いますね」
徹之助は弟の顔を見た。
「しかし浜屋敷には置けないだろう」
「むろん置けません、運び出して武器庫というのへ隠しますね」
休之助は強い調子で云った。
「おそらく船は数カ所の港で陸揚げするでしょう、そうして分散された所在の武器庫へ運び込まれるのです、浜屋敷へ入れたのは、この関東のどこかにも武器庫のある証拠だと思います」
「すると運び出すときに」
「いや、もうすでに運び出していたんです」
「その荷をか」
「そうなんです」
休之助は云った。
「私は海手の監視に気をとられていましたが、大久保家の者の話によると、紀州から来た蜜柑を上屋敷へ送るのだといって、相当の荷を三日にわたって積出していたそうです」
「蜜柑もあったわけだな」