Japanische Klassiker mit Furigana
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ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lesen Sie 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 244.473 Zeichen · 487 Bildschirme
古木は五百年も続く郷士の家柄で、下総のくにでは指折りの大地主であり、機場の持主であった。領主の結城氏も、明らかに一目おいているようだし、土地の人々は「殿さま」と呼んでいた。江戸にも屋敷と店(機場で織った結城縞を売り捌くための)があり、当主の甚兵衛は隔月に江戸と結城に住むのであった。
こちらの屋敷は総構え八千坪ばかりで、邸内にはまだ斧を入れたことのない森や、高さ五十尺に及ぶ築山があり、遠く鬼怒川から引いて来る水で、大きな泉池が造られてあった。二百坪に余る御殿造りの母屋に、数寄屋、離れ、隠居所などの建物があり、十一棟の土蔵や、厩や下男下女をはじめ五十人以上に及ぶ雇人たちの長屋が建っていた。
雇人の数の多いのは、少し離れた処にある機場の仕事をするので、機場のほうには、男女の織子が常に百六七十人働いていた。
紀州家の荷駄はそこへ運び込まれたのであった。
馬七頭と、大きな唐櫃が五つ、かなり大量の荷であったが、それらが十一棟ある土蔵へ納められるのか、またそこからよそへ移されるのかわからなかった。
つなは毎日、古木邸のまわりを歩いて、それとなく動静を見張っていた。