Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lisez 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 244 473 caractères · 487 écrans
こそこそ裏から出てゆくのが見えたんです」
「そいつはいかん、そいつは」
万三郎は舌打ちをした。
「私もなにかあったと思ったものですから、では待たせてある伴れを呼んで来るからと、笠だけ店先へ置いて、ちょうど日が昏れているのを幸い、外へ出るなり裏町の暗がりへとびこんで逃げたのです」
むろんそのまま逃げるわけにはいかなかった。つなのことはともかく、あとからすぐ万三郎が来る筈である。まるで張ってある罠のまん中へ踏み込むようなものだ。
――どうしても知らせなければならぬ。
斧田は夜の更けるのを待って、道を引返した。彼の逃げたことはすぐ知らされたらしく、街道の要所には警戒の人数が出ていたので、ひどく廻り道をしなければならなかった。
「江川という宿で夜が明けたのですが、そこには変ったようすはない、役人らしい人間もみえないものですから宿外れの茶店に寄って、馬子たちといっしょに食事をしたんです」
そこからひと跨ぎ東によって、袋井という娼家のある場所がある。馬子たちの多くは、そこへ夜遊びにゆく客を送った帰りで、酒を飲みながらばか話をしていた。
「なにか噂が聞けるかとも思ったんですが、食事の途中で役人に踏みこまれ、混雑していたためにどうすることもできないし、馬子たちも敵に加勢したもんですから――」