Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ふうりゅうたいへいき

風流太平記

山本 周五郎

Lisez 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 244 473 caractères · 487 écrans

Aozora Bunko

江戸の霜

一

徹之助は初め、老中筆頭の松平越中守(定信)に会うつもりであった。

この「朱雀調べ」の主要な庇護者は、井伊兵部少輔である。兵部少輔直明は、本家掃部頭直中の弟で、所領は越後国与板二万石。そのとし若年寄になっていた。

もちろん掃部頭直中も、この事を承知であって、だからこそ深川はまぐり町の下屋敷に、かれらの本拠を置かせたのであるが、それ以上のことはできない立場にあった。――というのは、兄弟の父である掃部頭直幸は、さきの老中田沼主殿頭と親しく、大老職にあったのであるが、田沼氏が失脚するとまもなく、大老を免ぜられた。これは単に大老を免ぜられただけでなく、田沼氏と関係のあったことに対する譴責の意味もあるので、直幸はすぐに隠居し、直中に家督を継がせたのであった。

すでに周知のことだろうが、田沼一派の勢力を逐い井伊大老を罷免したのは、事実上、松平越中守であった。そうして、越中守の背後には、紀伊、尾張、水戸の三家をはじめ、保守派の強い支持があったのである。

徹之助は初め直明に向って、

――事が重大であるから、越中守に会って話したい。

と頼んでみた。

直明は兄の掃部頭と相談したらしい。