Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ふうりゅうたいへいき

風流太平記

山本 周五郎

Lisez 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 244 473 caractères · 487 écrans

Aozora Bunko

舞う雪

一

彼はこう云って土間へおりた。

外はいい月夜であった。

山の夜の空気は、結晶体のように、冷たく透徹して感じられた。もう霜がおりているのであろう、地上はいちめんに白く、細末に月光を映してきらきらと光っていた。――炭焼き場の上へ出ると、おぼろげに高く、加波山と思える山塊が眺められた。月の光りの下で、それは幻のようにおぼろであったが、山霊の哭く声は、正にそのあたりから聞えて来た。

びょうびょうと、長く尾をひいて、地の下から訴えるように、悲しみ嘆くように、――びょうびょうと、途絶えては聞え、途絶えてはまた聞えた。

「山霊が哭く、――」

休之助はにっと微笑し、それからもういちど云った。

「加波山で山霊が哭く」

舞う雪

一

万三郎は釣糸を垂れていた。

夜の十時ごろだろうか、――場所は結城郊外の、大河原という荒地であった。

そこには田川という名の、末は鬼怒川に注ぐ小川があり、たなごがよく釣れた。ちょうど鮒とたなごの時期でいまそこでは万三郎のほかにも、四五人釣っているようであった。

雪もよいの闇夜だからよくわからないが、岸に沿った枯芦のそこ此処に、提灯の灯が四つ五つ見えていた。