Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lisez 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 244 473 caractères · 487 écrans
五
「追手が掛ったわけですね」
「見老津という処で追いつかれまして、――そこでちょうど半次に会ったんですが、いちおう斬りぬけたと思ったとき、鉄砲を射たれましてね、たった一発でしたが、林の背中から胸を射抜いてしまったんです」
そこで兵馬は黙った。
万三郎も黙って眼をつむった。彼は林市郎兵衛をよく知らない、顔つきも覚えていないが、たった一発の弾丸に当った、ということを聞くと、なにかしらそんな不運な影をもっていたように思われて、心が痛んだ。
「――雨のようですね」
兵馬がぽつんと云った。
云われて耳を澄ますと、庇を打つ静かな雨の音が聞えた。
兵馬は寝返りをうった。
「結城のほうはどんなぐあいでしたか」
「仕事はうまくいきましたが」
と万三郎は苦笑した。
「例によって私はへまばかりやって、休之助に怒られどおしでしたよ、そうそう、いつか中谷さんに助けてもらったときのあの女」
「和幸のときのですね」
「あれにすっかり付纒われましてね、あの女はいまわれわれの手に押えてあるんですが、おかげでずいぶん誤解をまねきまして」
兵馬はくすくす笑った。
「――なんですか」
万三郎が訝しそうに訊いた。