Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ふうりゅうたいへいき

風流太平記

山本 周五郎

Lisez 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 244 473 caractères · 487 écrans

Aozora Bunko

二

「私ひとりでまいりますか」

「いや私が御案内を致します」

井伊家から見舞いの品を贈る、というかたちで、松下内記が正使に立つ。徹之助はその供の中に入ってゆく、という手筈であった。

「では支度を致します」

時刻が迫っていたので、徹之助はすぐ支度をしに立った。

二

松平伊豆守の中屋敷は、上野の不忍池から北へ三丁ほどいった処にあった。

井伊家の使者に加わって、徹之助は定めの時刻にそこへゆき、邸内の数寄屋で信明に会った。信明は細おもての凛とした相貌で、躯つきも痩せてはいるが精悍な感じであった。折から金春某を相手に鼓を打っていたが、その音の烈しさは、いかにも彼の癇のつよい性格を表わしているように思えた。

二人だけになると、信明は大きな眼でぎろりと徹之助を見やりながら、

「調書の写しは見た」

と切口上で云った。

「あれが事実とすれば未曽有の大事だが、あまりに意想外で、とうてい真実とは思えない、なにかの間違いではないのか」

「間違いであれば仕合せですが、事実を証明するものが次つぎに出てまいるのです」

「あの調書のほかにか」

「写しを差上げましたあと、お浜屋敷へ海手からひそかに大量の荷を揚げ、それをさらに他の場所へ輸送するのを発見致しました」