Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ふうりゅうたいへいき

風流太平記

山本 周五郎

Lisez 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 244 473 caractères · 487 écrans

Aozora Bunko

うぐいす

一

だが半次は足を緩めなかった。

――勘弁してくれ、ちい公。

心のなかでそう云った。

――どうしたっておめえを伴れてはいけねえんだ、済まねえが勘弁してくれ、おれだって辛いんだ、どうか勘弁して待っていてくれ。

うしろでおちづが悲鳴のように叫んだ。

「半ちゃん、あんた、――あたしを置いてゆくのね、あたしを、ああっ、――半ちゃん」

半次は歯をくいしばって、山内のほうへと道を曲った。けんめいに駆けてゆく彼の頬に、あとからあとから、涙がこぼれてきた。

うぐいす

一

暖たかい日であった。

谷を登るゆるい山道の、片側には雪が残っているが、片側はぬくぬくと日光を浴びて、枯草や土がつよく匂った。

「まるで春のようですね」

万三郎は暢びりと云った。

「これを登りつめると、一本杉という峠へ出るんですよ、そこだと筑波山がよく見えるんですが、――ああ、此処からも頂上がちょっと見えますね」

つなは黙って登り続けた。

「筑波山では大昔、かがいという習慣があったそうですね、御存じですか、かがい」

万三郎は独りで頷く、

「いやわかってます、お返辞はなさらなくとも結構です、貴女が御存じない筈はないですからね、それはもう云うまでもないでしょうが、ところが私はあまりよく知らないんですよ、謙遜じゃありません、私は学問――というか、文学というか、いったいに字をひねくる