Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lisez 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 244 473 caractères · 487 écrans
六
「では喰べながら話すとしよう」
相手はこう云って、蔵人の脇差を持って立とうとした。
「いや、それでは恐縮です」
万三郎もすぐ立とうとした。
「申しつけるのなら私がいってまいりますから、どうぞ」
「なに、ほかに用もあるのだ」
相手は気軽に庭へおりた。
「では提灯を、――」
万三郎がそう云ったけれど、こんどは返辞もせずに、相手は暗い樹立をぬけて去っていった。
――少しへんだな。
相手の足音が聞えなくなったとたんに、万三郎はふとそう思った。
「べつにへんなことはないさ、食事どきだから喰べながら話をする、世間一般どこでもやってるじゃないか」
自分にそう云ってみた。
しかしやっぱり不審であった。蔵人と会うのは重要な用件があるからで、もし食事をするなら終ってからでもいいわけである。それに、見たところ相当な身分の者と思われる人物が、自分で支度を命じにゆくというのはおかしい。
彼は不安になり、おちつかない眼つきで、すばやく周囲を見まわした。
「そうだ、ことによると蕨めしというのが、なにかの符牒だったかもしれないぞ、うん、蕨なんて物が飯に炊きこめるかどうか、――おそらくぐちゃぐちゃのぬるぬるになっちまうだろう、こいつはおかしい」