Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ふうりゅうたいへいき

風流太平記

山本 周五郎

Lisez 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 244 473 caractères · 487 écrans

Aozora Bunko

三

に関する限りそのこと第一義で割り切っていて、些かでも脇にそれた問題は冷酷にはねつける。少しも容赦しないので、訊く気にはなれなかった。

辻堂の家へ帰ると、又平は伝右衛門と友吉老人に向って、自分たちが此処を立退くことを告げ、厚く礼を述べた。

休之助もぶっきらぼうではあるが、礼を云ったうえ、若干の金を包んで二人にやり、伝右衛門の若い妻は、寒さ凌ぎにといって、自然薯入りの雑炊をもてなしたりした。

「いま何刻であろう」

休之助は頻りに刻を気にした。

九時となり、十時を過ぎたが、万三郎の帰るようすはなかった。

「十二時頃になるときもありますから、少し横になられたらどうですか」

又平がそう云うと、休之助は黙って首を振ってから、独り言のように呟いた。

「じつに尻の長いやつだ」

三

又平は失笑しそうになった。

――じつに尻の長いやつだ。

いかにも休之助らしい。なにも万三郎は自分の好きで飲みにでかけたわけではない。古木邸のようすを探るために、あまり飲めもしないのに、虎造などという下男の相手をしているのである。

――二人は顔が合うとすぐに喧嘩だ。

いつか花田徹之助がそんなふうに云ったようであるが、これでは喧嘩になる筈だ。