Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lisez 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 244 473 caractères · 487 écrans
つなぎ船
一
つなぎ船
一
「炭はいらねえか」
妙などら声で叫ぶ。
「炭の用はねえか」
天秤棒で前と後に一俵ずつ、炭俵を担いで万三郎は町をゆく。
継ぎはぎだらけの尻切り半纒にどんつく布子を重ね、古股引に草鞋ばきである。頬冠りをした上に穴のあいた萱笠という、まことにいぶせき恰好であった。
「山からじか卸しの炭だ、宝積寺の本場の堅炭だ」
万三郎はやけにどなる。
「炭はいらねえか炭は、炭の用はねえか」
もう五日めである。呼び声もだいぶ馴れてきたが、まだどうにも可笑しくってしようがなかった。
――拾い屋の次が炭売りか。
事情やむを得ないとはいいながら、どちらもぱっとしない商売である。拾い屋のほうは黙って歩いていればよかったが、炭売りには呼び声があるので、馴れないうちは神経がくたびれたし、呼び馴れてくるとこんどは自分で可笑しくなった。
結城は狭い町だし、炭屋は二軒あるので、炭はまだ一俵も売れなかった。
もちろん売れなくっても差支えはない。目的は古木家を探ることにあるのだし、もう下男の一人をうまく捉まえていた。一昨日の午飯のとき、町の飯屋で会ったのだが、べらぼうな酒飲みで、屋敷をぬけだして昼から飲んでいたのである。