Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ふうりゅうたいへいき

風流太平記

山本 周五郎

Lisez 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 244 473 caractères · 487 écrans

Aozora Bunko

三

三島は左手でおちづを抱えこみ、右手で口を押えた。三島の左手はおちづの背中から胸へまわっていた。その腕は彼女の胸のふくらみを押しつけ、さらに強く緊めつけた。

――そこへ触らないで。

おちづは頭の中で絶叫した。

――そこへ触らないで。

屁十はおちづの腰へ手をかけ、すばやく脚のほうを抱きあげた。おちづは逆上した。こんなにもやすやすと、かれらの自由にされる自分がわからなかった。

――畜生、殺してやるぞ。

頭の中は怒りのために逆上しているが、躯は痺れたようになり、手足の力もぬけていた。

「砂利場へもちこめ」

屁十が云った。そして、二人はおちづを抱えて、すばやく暗い町を走りだした。

三

金杉橋の東の河岸に、ずっと将監橋へ寄って砂利置場があった。

そこは片側町で、繩や蓆をあきなう店や、砂や砂利、また土屋などが四五軒もあり、それらの大きな納屋が並んでいるため、夜になるとまっ暗で、あまり人通りもなくなるのであった。

屁十と三島とは、おちづをその河岸へ運んでいった。

かれらのうしろから、黒い人影がついて来て、砂屋の納屋のほうへ、つぶてのように消えたが、かれらはむろん気づきもしなかった。