Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ふうりゅうたいへいき

風流太平記

山本 周五郎

Lisez 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 244 473 caractères · 487 écrans

Aozora Bunko

七

だが、門の潜戸には錠がおりていた。

――番人を縛りあげて、鍵を奪うか。

それは危険である。彼は門に沿ってずっと土塀をしらべた。高さはおよそ九尺あった。人を伴れては越せない、――彼はふと思いついて、虎造の小屋へ戻った。小屋の半分は物置になっている、そっちへ廻ってみると、はたして、そこに竹梯子が立てかけてあった。

土塀までいって、その梯子をかけ、登ってその外側を見定めてから、よしと頷いて、万三郎は引返した。

風は横なぐりに雪を叩きつけ、また地面からも巻きあげた。風がなければ雪明りというものがあるけれども、強い風のために、あたりは雪の幕を張られたようで、どこがどうなっているのか殆んどわからなかった。

土蔵のある場所へは(いつも外から見ていたので)そう困らずにゆけたが、十一棟もあるので、どこに人が檻禁されているかは、ちょっと見当のつけようがなかった。すぐ近くに厩があるのだろう、地面を掻く重たい蹄の音と、短い嘶きの声が二度ばかり聞えた。

万三郎は土蔵へ近寄って、順に見ていった。

白壁の正面に「山五」の印があり、一番二番と番号が書いてある。どれもみな観音開きが閉って、まるで大きな墓かなにかのように、ひっそりと雪の中に建っていた。