Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lisez 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 244 473 caractères · 487 écrans
六
「おやめなさいと云ったらおやめなさい」
とその声が云った。
「石黒さん、承知しませんよ」
それはかよの声らしかった。その声はさらに高くなり、こっちへもはっきり聞えた。
「みんなおやめなさい、どちらも刀をお引きなさい、――万三郎さまはどこにいらっしゃるの、万三郎さま」
万三郎は困った。
かよの声で、まわりにいた残りの三人は、すばやく刀を引いて退った。すると門のほうから、松明を持った男を先に立たせて、かよがこちらへ近寄って来た。
「ああそこにいらっしゃるのね」
とかよが向うから云った。
六
かよはお納戸色の被布に頭巾を冠って、顔にかかる雪を小扇で除けながら、静かに二人のほうへ寄って来た。
そのときはもう、休之助と斧田が走せつけて、つなを左右から庇っていたし、かよのうしろへは、石黒半兵衛と七八人の者が来て、かよを護るように半円を描いていた。
「やっぱり万三郎さまは情があるわね」
とかよは周囲に人がいないかのように、狎れ狎れとあまえた口ぶりで云った。
「あたしそう思っていたのよ、あなたはきっと来る、つなさんを助けにきっと来るに違いないって、――でもこんな下手なやり方ってないわ、どうしてあたしにそう仰しゃらなかったんですの」