Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lisez 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 244 473 caractères · 487 écrans
「しまった、発見されたぞ」
又平は呻いた。
――花田はどうしたろう。
――どう切抜けよう。
二つのことが同時に頭へのぼった。かれらは万三郎を斬って来たのかもしれない。そうだとすれば江戸へ連絡することのできるのは自分だけだ。そうでなくとも此処でむざむざ死んではならぬ、どうやって脱出するか。
「――又さん、へんだぞ」
友吉老人が首を出した。
「――へんな侍たちが堤の上で」
又平は黙れというふうに手を振った。それから低い声ですばやく囁いた。
「川の流れは強いか、深さは」
「深いだよ、流れも早いだ」
又平は舌打ちした。彼はまったく泳げないのである。そこは鬼怒川の本流と支流との合するすぐ上で、川幅もかなりあるし、深さも流れの速度も強い、泳げない者ではとうてい渡れる望みはなかった。
――武術などというものは、もう無用の骨董だと思ってばかにしていたが、こういうことになってみると。
そんなことを思いながら、彼は刀を長半纒の下に隠し、帯をぐっとひき緊めた。
以上は極めて短い時間のことであった。老人が首をひっこめ、彼が帯をひき緊めたとき、岸のほうから人の叫ぶのが聞えた。
「中にいる二人、出て来い」