Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ふうりゅうたいへいき

風流太平記

山本 周五郎

Lisez 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 244 473 caractères · 487 écrans

Aozora Bunko

はいという八重の返辞を聞いて、向うの部屋から休之助が出て来た。彼は兄のふきげんな眼つきに構わず、八重に向って自分を紹介し、すぐにその話へ割込んだ。

「失礼ですがそのかよという女はどんな女ですか」

「おまえ知っているのか」

徹之助が訊いた。

「心当りがあるんです」

休之助のいきごんだ調子に、八重はちょっと口ごもった。

「わたくしよく存じませんのです、二度ばかり遠くからお姿を見ただけなのですから」

「大体の感じを云えませんか」

「上背のある、――たいそうきれいで、好みの派手な方のように拝見しました」

休之助はちょっと考えて、

「それはどういう身分の女なんです、奥勤めですかそれとも家臣の娘ですか」

「よくわかりませんのですけれども、お屋敷の方ではなく、よそから来て、身を寄せているというふうに思われました」

その女は屋敷の中に住居をもらって、若い侍女を二人使って住んでいる。その近くに侍長屋があり、そこに十四五人、やはり紀州家の者でない、浪人ふうの男たちがいる。その人数はいつも殖えたり減ったりするし、常にかよと行動を共にしているらしい。――八重は、かれらが「朱雀調べ」に関係のある人間ではないかと思い、それとなく注意していたのであるが、昨日、その浪人たちの話すのをふと耳にした。