Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ふうりゅうたいへいき

風流太平記

山本 周五郎

Lisez 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 244 473 caractères · 487 écrans

Aozora Bunko

――理由は、松倉屋が二代にわたって運上(税)をごまかしていたというので、総額二万八百両という、桁外れにばかげた数字をあげた。もちろん払えるわけがない。そのとき当主であった息子夫婦は牢へ入れられ、全財産を没収されたのであった。

「伜夫婦はまもなく牢死しただが、たぶん毒でものまされただろうさ、運上をごまかしたなんて根も葉もねえことを白状させたで、生かしちゃおけなかったに違えねえ」

「――それで老人は」

「この山ん中へ逃込んだだよ、あの孫娘を伴れてな」

「――なんと無残な」

「わしも当座は血が凍っただ」

老人は淡々と云った。

「古木には結城の御領主も頭があがらねえ、近在の者は甚兵衛を殿さまと云っているだ、この土地じゃあしようがねえ、江戸へでも訴えて出ようかと思ったりしただ」

「どうしてそうしなかったのだ」

「訴える先を考えただよ」

老人は渋い笑い顔をみせた。

「訴訟する先は役所だ、相手は役人だ、――こう気がついたからやめただよ、わしの家を潰したのは役人だ、古木がどんなに豪家でも、古木ひとりの手ではそんな無道な事はできねえ、役所があり役人があって、これと結託したからこそできたことだ」