Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lisez 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 244 473 caractères · 487 écrans
そのなかの一人、――万三郎から四五間下流にいる男が、ときどきこっちへ声をかけた。それは古木家の下男頭だという、あの虎造であった。
「どうだきょうでえ、もういいかげんにあがらねえか」
「うん、まあもうちっと、――」
万三郎は不決断に答えた。
「おらあもういっそく(百)四五十もあげたぜ、そろそろひきあげて一杯やるとしようや、おらあもう躯の芯まで冷えきっちまった」
「一杯もいいが、――おらあまだ、十尾も釣らねえんでね」
「釣れねえものはしようがねえ、こいつばかりは勘のもんだからな、いいからもうあがるとしようじゃねえか」
「うん、――まあもうひとっ時」
万三郎は動くけしきもみせなかった。
彼は釣糸を垂れているが、魚釣りが目的ではなかった。そこから半町ほど下流に、水戸街道が通っている。彼はそこを見張っているのであった。
ちょうど十日まえ、――
古木邸の裏門から、紀州家の荷駄らしいものを、夕方から夜にかけて運び出す、ということを聞いて、万三郎はそのゆく先をつきとめようと決心した。
そうして、街道口の大橋のところで待っていると、斧田又平が捜しに来て、自分たちの所在が気づかれ、つなぎ船を襲われたことを話した。