Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lisez 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 244 473 caractères · 487 écrans
万三郎はそこに強い好奇心を惹かれた。おそらく、ほかのときだったら、なんとしてでもかれらの話を聞き出したであろう。だが今はそんな時間は少しもなかった。
――人のどころか、今はおれのほうがもっと複雑で、もっと緊迫した状態じゃないか。
彼は自分に苦笑した。
おちつき場所が定るとすぐに、万三郎は町の「大めし」へでかけていった。古木邸のようすを知るには、虎造と会っている必要があるし、急に会わなくなれば、疑われる惧れもあった。
虎造は必ず「大めし」へ来た。昼飯と晩飯と二度のときもあるし、晩飯だけのこともあった。どっちの場合にも、晩飯のときには十時過ぎまで飲んだ。
――おい炭屋。
と呼んでいたのが、「炭屋のあにい」になったが、いまでは、
――なあきょうでえ。
というように変った。
もちろん勘定を万三郎が払うからである。酒も肴も、好きなだけ飲んで食って、それを万三郎がきれいに払う。さからいもしないし、いやな顔もしなかった。
虎造にとっては夢のようであり、すっかり心服したようであった。立てないほど酔ったときには、
――済まねえが、裏門まで伴れていってくんねえ。
などと云った。