Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lisez 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 244 473 caractères · 487 écrans
徹之助は痩せていた。
彼は休之助にも万三郎にも似ていない。色が黒く眉が太く、口が大きかった。太い眉をしかめ、大きな口をぎゅっとひき緊めるのが、彼の癖であった。――二人の弟が母親似であるのに対し、彼ひとりは父親似であったが、――そういう表情をすると、機嫌の悪いときの父におどろくほどよく似るのであった。
「それは偽者だ」
徹之助は渋い顔をした。
「あとから来たその女は偽者に違いない、おまえがなにか知っているかどうかを探りに来たのだ、しかし、どうして、増六におまえのいることを嗅ぎつけたろう」
「これが預かった包です」
万三郎はつなから預かった風呂敷包をそこへ出した。
「つなという娘はそれから来なかったのだな」
「昨日までは来ませんでした」
「――ふん」
徹之助は不機嫌に首を傾げた。
「なにかあったかもしれない」
「するとあれですか」
万三郎は兄を見た。
「あとから来たのが偽者だとすると、甲野さん一家が無事だというのは嘘ですか」
「むろん嘘だ」
「ではつなさんのほかはみんな」
「休之助も難をのがれた」
徹之助は云った。
「あの火事の二日まえに、私がやられそうになったのだ、どんな方法をとるかわからないが、城中で取詰められるという密報があったのだ、そのとき私は大目付の役部屋へ入ったところだったが、――」