Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lisez 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 244 473 caractères · 487 écrans
「火繩に火をつけろ、鍵をよこせ、おれはもう堪忍がならない、おれはこいつを殺してやる、えい畜生、おれはもう」
「まあ待て、そんなことを云ったって」
「黙れ黙れ、鍵をよこして火繩をかけろ、おれはこいつを」
「いけない、そんな乱暴な」
「ええよこせ、邪魔をするな」
「待てといったら、――あっ」
「あっ誰だ」
二人の権兵衛が同時に叫んだ。そして、ほんの一瞬間しんと物音が絶えた。
ほんの一瞬間、いままでの騒ぎがぴたっと止り、異様な沈黙がひろがった。が、次の刹那に、二人の権兵衛が悲鳴(こんどこそ正しく)をあげた。
「――曲者だ」
「鳴子を引け」
万三郎もあっと声をあげた。
――助けに来てくれた。
そう直感したのである。
彼はふるい立った。そうして、仕切戸に向って、その若く逞しい躯を、力いっぱい叩きつけ、そうして絶叫した。
「休さん此処にいるぞ」
四
二度、――三度。
巌も砕けよとばかり、躰当りをくれた。仕切戸は少し軋んだが、樫材の頑丈な造りで、もちろん壊れるようなけしきは微塵もなかった。
「休さん、此処だ此処だ」
喉いっぱいに叫んで、それから耳を澄ませた。
仕切戸の向うでは荒々しい足音がし、二人の権兵衛の怒号に続いて、休之助の力ある声が聞えた。