Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ふうりゅうたいへいき

風流太平記

山本 周五郎

Lisez 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 244 473 caractères · 487 écrans

Aozora Bunko

そして、そこでがまんが切れたのであろう、八重は両手で顔を押えながら泣きだした。

――やはり町人の娘だ。

徹之助は渋い顔をしてそっぽを向いた。

――武家の娘なら、人の見る前で泣いたりはしないだろう。

そう思った。そんなふうにでも思って自分を支えなければ、その場に居たたまれなかったのである。

「私は悔みは云わない」

やがて徹之助は云った。

「こなたの辛さはよくわかるし、悔みを云われて慰められるものでもあるまい、だが林は武士として立派に死んだのだ、天下の大変にも及ぶべき陰謀を、未然に潰すために、武士の本分をはたして死んだのだ」

八重は泣きながら頷いた。

「こう申しては無情かもしれぬが、彼は、百年息災に生きるよりも、もっと末永く生きたも同じことだ、――どうかそう思って、辛いではあろうが、諦めてくれ」

「はい、よく、わかりました」

「今後のことは、及ばずながらわれわれが相談相手になろう、あまり悲しんで躯に障ってはならない、また、――盃は交わさずとも、こなたも武士の妻になる筈であった、どうかみれんなまねをしないように」

こう云って、彼もまた耐えられなくなったのだろう、立ってその部屋から出ていった。