Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lisez 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 244 473 caractères · 487 écrans
「いったい、ど、どうしたんです」
彼は吃った。
「こちらへいらしって、――」
かよは手招きをした。
万三郎はすばやく四辺に眼をやり、休之助が見ていないことを慥かめて、石塁の脇へ入っていった。
「なんという乱暴なことをするんですか、なんのためにこんな処へ来たんです」
「わたくしのことより」
と云ってかよはそこへ身を跼めた。
それで初めて気がつき、見るとそこに、石黒半兵衛が倒れていた。半兵衛はもう覆面はしていなかった、剛い髭の伸びた顔は蒼ざめ、唇が白くなり、半ば開いた眼はつりあがっていた。それらは、焔の明りの下で、あまりにはっきりと、死の迫っていることを示した。
「――石黒先生」
万三郎は膝をつくと、こう叫びながら半兵衛の手を握った。
九
「――花田さん」
半兵衛はつぶれたような声で答えながら、焦点のぼやけた眼で万三郎のほうを見た。
「うまくいったようですね、おめでとう」
「先生、どうして貴方は」
と万三郎は半兵衛の手を固く握り緊め、声をふるわせながら云った。
「なぜ貴方はこんなことをなすったのですか、私は先生に生きて頂きたかった、石黒先生として生きて頂きたいために」