Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ふうりゅうたいへいき

風流太平記

山本 周五郎

Lisez 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 244 473 caractères · 487 écrans

Aozora Bunko

「相変らずなやつだ」

徹之助はじろっと眼をあげた。

「おまえは昔からわけも知らずに怒る、そうしてあとでいつもあやまるんだ」

「だからわけを聞きましょう」

「まあおちつけ、話はそう簡単じゃあないんだ」

万三郎はむっと口をつぐんだ。

――なにを云うか。

という表情であった。

けれども、兄の話を聞くうちに、彼の態度は変っていった。信じかねるふうであったが、徹之助の示す調書や(それは包の中から出したものであるが)証拠となった資料の類を見るにしたがって、ついには驚きのあまり声も出ないというようすになり、顔色さえも変った。

「それがもし事実だとすると」

万三郎は唾をのんだ。

「そうだとすると前代未聞の陰謀ということになりますね」

「事実なんだ、事実だということはもう避けられないんだ」

「しかしそれは、もしそのことが実現するとすれば」

こう云いかけて、万三郎はふと、そこにいる半次のほうを見た。徹之助もつい忘れていたらしい、そこにきょとんと立っている少年に向って、あっちへゆけという手まねをした。

「そっちの隣りへいって待っておれ、話が済んだら呼ぶから、――いまの中谷という人のところで、紅雀でも見せてもらうがいい」