Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ふうりゅうたいへいき

風流太平記

山本 周五郎

Lisez 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 244 473 caractères · 487 écrans

Aozora Bunko

虎造は湯呑に冷酒を注いで、それを飲みながら焼いていた。焼けたのは小皿に取り、塩を付けて喰べる。家の中はたちまち煙でいっぱいになり、脂肪の乗った川魚の焼ける香ばしい匂いが、万三郎の空腹な腹にしみいるようであった。

「燗がついたぜ」

万三郎が徳利を差し出した。

「おれはあんまりやらねえ口だから、虎あにいこっちへ来てくれ、おれが焼き番になろうじゃねえか」

「そうか、それじゃあひとつ」

虎造はすぐに立った。

「冷じゃあやっぱり美味くねえ、こんな晩は熱燗でねえと、――」

「いまの人が預かってる物とかなんとか云ったが」

万三郎は火鉢の前に坐りながら、ごくさりげなく云った。

「このお屋敷じゃあ預かり物もするのか」

「なあにそんなんじゃあねえ」

燗酒を湯呑でぐっと呷って、串焼きの、まだ膏のぶつぶついっているのを、ひと口にこいで喰べながら、虎造はちょっと自慢らしく声をひそめて云った。

「おめえだから云うがな、きょうでえ、この屋敷にゃあ今、わけのわからねえ事がいろいろあるんだぜ、わけのわからねえ、きびの悪いような事がよ」

「おどかしっこなしにしてくれ、おらあこうみえても気の小せえほうなんだから」