Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ふうりゅうたいへいき

風流太平記

山本 周五郎

Lisez 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 244 473 caractères · 487 écrans

Aozora Bunko

「かよというのは、どういう人ですか」

又平は彼女を知らなかった。

「甲野とゆかりのある女で、事情は話す必要もないが、いま敵方に付いていろいろ奔走しているらしい」

「ではつなさんとも知り合いのわけですか」

そう云っているところへ伝右衛門が走って来た。

「そこにおいでですか」

「此処だ、――」

休之助が道へ出ていった。

「大めしにはいらっしゃいませんでした」

伝右衛門は笠や蓑の雪をはたきながら云った。走りとおして来たのだろう、彼の呼吸はひどく荒かった。

「いなかったって」

「いらっしゃらねえし、今日は二人とも一度もみえなかったと云っております」

「屋敷ですね」

又平がすぐに云った。

「虎造といっしょに古木邸へいったんでしょう、きっとそうだと思いますよ」

「それにしては遅すぎる」

休之助はそう呟いて、伝右衛門を振返った。

「いろいろ御苦労だった。ではあとはわれわれで考えるから、もうこれで引取ってもらうとしよう」

「さようですか、では、――どうか首尾よく」

伝右衛門はそう云って、吹雪の中へ去っていった。

四

「ようすだけでもみにゆこう」

休之助は気懸りらしく云った。

「用心の厳しい古木の屋敷へ初めていって、こんな時刻までいるというのは不審だ」