Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ふうりゅうたいへいき

風流太平記

山本 周五郎

Lisez 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 244 473 caractères · 487 écrans

Aozora Bunko

「しかし事実なんですから」

彼は汗をかき始めた。

「貴女からみると偶然すぎるかもしれない、私が作りごとを云っていると思われるかもしれないが」

「わたくしなにも思いは致しません、ただかよさんから詳しく聞いていたので申上げるだけですわ」

「あの人が、話したんですって」

「わたくしが押籠められているとき、かよさんが来ては話してゆきました、和幸という茶屋が、破戒僧たちのいかがわしい出合い茶屋だということや、あなたとお二人きりで、どんなに仲良くお酔いになったかということなどを、――それはそれは熱心に、詳しく、二度も三度も話してくれましたわ」

「それで貴女は、まさかそれを、信用なさったんじゃないでしょうね」

「信じませんでした」

「有難う、さすがに貴女です」

彼はわれ知らずおじぎをした。けれどもそれは早すぎた。つなはきらきらと光る眼で、するどく万三郎を見あげながら云った。

「お礼を仰しゃることはありませんわ、信じなかったのは話を聞いたときのことで、今では本当だったのだと思っているのですから」

「それはばかげていますよ」

「どうしてですの、――あの晩、わたくしたちはすっかり取巻かれてしまいましたわ、紀伊家の侍たちや、まだあとから古木家の男たちが幾らでも加勢に来たでしょう。