Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ふうりゅうたいへいき

風流太平記

山本 周五郎

Lisez 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 244 473 caractères · 487 écrans

Aozora Bunko

わたくしは足を挫いていましたし、こちらの三人がどれほど強くとも、みんなで無事に切り抜けることは、決してできや致しませんでしたわ、――それができたのは、ただかよさんのお蔭でございましょう」

「しかし待って下さい」

万三郎は手をあげた。あのときの勝負はつなの云うとおりではなかった、勝つと明言もできないが、負けると定ってもいなかった。その点を説明しようとしたのであるが、つなは耳も貸さずに続けた。

「なんのためにかよさんはあんな事をなすったのでしょう、いうまでもなくあなたのためですわ、万三郎さまを愛していればこそ、かよさんはみんなを助けてくれたんですわ、――ただあなたを助けたいばかりに、ね、そうでございましょう万三郎さま」

万三郎はまっ赤になった。

五

「もうこれは、黙ります」

万三郎は太息とともに云った。

「事実はそうではないのだが、貴女の云うことを聞いていると、なにもかもそのとおりで、弁解すればするほどぐあいが悪い、ますます情勢が悪くなるようですから、私はもうなにも云わないことにします」

「そのほうがようございますわ」

つなは冷笑するように云ったが、云いながらさっと蒼くなり、唇がふるえだした。