Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lisez 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 244 473 caractères · 487 écrans
魯鈍で無表情な助の顔が、兇猛な野獣のように、ひきつったとみると、息杖を持ち直して侍のうしろから撲りかかった。
侍は片足をあげ、僅かに肩を反らした。すると、びしっという激しい音がし、助はつんのめって、湿った土の上へ毬のように転倒した。
どうしてそうなったか、見ている眼にもまったくわからなかった。八兵衛はあんと口をあけ、こいつはかなわない、ということを理解しながら、呆然とそこに立竦んだ。
「かよさん、そいつに酒手をおやんなさい」
と深編笠の侍は云った。
三
――酒手をやれ。
侍がそういうのを聞くと、どう勘違いしたものか、蝮の八兵衛はふいに逃げだそうとした。
「待て、なにを逃げる」
侍が叫んだ。
骨に徹するような声で、八兵衛は足がすくみ、及び腰になったまま動けなくなった。
「酒手をもらってやろうというのに、逃げるやつがあるか、まだきさま駄賃も頂戴してはいないんだろう、ばかなやつだ、――戻って来い」
「へえ、どうかひとつ、御勘弁なすって」
「いいから戻って来るんだ」
そう云いながら、侍は笠をぬいだ。それはかよの察したとおり石黒半兵衛であった。
八兵衛が戻って来ると、助もようやく起きあがり、二人でおそるおそるこっちへ来た。