Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lisez 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 244 473 caractères · 487 écrans
万三郎は舌を巻いた。
――組ませたのは失敗だ。
腰をおとそうとすると、相手はぐっと上手を引きつけた。
手を振ろうとすると下手をこじる、ぐいぐいと寄り身になって緊めあげる。そのままいけば鯖折りという手になりそうだった。
鯖折りというのは、よくは知らないが、反けざまに躯を二つに折られるのらしい。無理をすると背骨が折れてしまうので、ときに禁手にされるほど猛烈なものである。どうしようか、万三郎は冷汗が出てきた。
もちろんこれは長い時間ではない。組んでから呼吸の五つか六つくらいしか経たなかったが、三島がとつぜん叫び声をあげて、
「よせ、禿、やめろ」
と喚いた。
「おれが片づけるから」
万三郎はひょいと腰をおとし、頭を相手の胸へ付けた。反射的な動作であった、なにもわかっていたのではないが、じつはそのときうしろから禿が丸太で殴りかかったのであった。
三島はそっちを見ているからわかった。それで慌てて制止したのだが、おれが片づけるから、――と云い終らないうちに、禿がその丸太を打ちおろした。
がつん! とすばらしく大きな音がした。
その音は三島の頭で起こった。
万三郎が腰をおとし頭をさげたので、三島の頭がその丸太を受止めることになったのである。