Japanische Klassiker mit Furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme
第三十二回 阿耨達池の神話(二)
四大河の源泉
その夜などは碧空に明月が輝いてマパム・ユムツォの湖水に映し、その向うにマウント・カイラス山が仏のごとくズンと坐り込んでいる。その幽邃〔玄妙〕なる有様にはほとんど自分の魂も奪われてしまったかと思うばかりで未だに眼に付いて思い出すと心中の塵はことごとく洗い去らるるかの感に堪えぬのでございます。
第三十二回 阿耨達池の神話(二)
四大河の源泉 マナサルワ湖の絶景に見惚れて記念のため歌を詠みました。
東なる八咫の鏡を雪山の阿耨達池に見るは嬉しも
ヒマラヤのチーセの峰の清きかな阿耨達池に影を宿せば
ヒマラヤのサルワの湖に宿りける月は明石の浦の影かも
で一体四大河というものはこういう風に詩的説明をされて居りますけれども、実はその湖から直接に流れ出して居るというのは一つもないのです。つまりその湖のぐるりに在る山の中から四方に発して居るのですから、この湖の馬の口あるいは獅子の口から落ちて居るなどということはどこにも見ることが出来ないです。もっともかの四大河の発する源泉もです。西に流れるランチェン・カンバブ、南に流れるマブチャ・カンバブ、北に流れるセンゲー・カンバブの源泉は大抵分っておるですが、東に流れるタムチョク・カンバブの出て居るところはちょっと分らない。