Japanische Klassiker mit Furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme
第二十八回 山上雪中の大難
一難免れてまた一難
どれだけ歯を喰い縛ってみても止らないです。仕様がないからそのまま倒れて居るとやっぱり震えて居る。まるで瘧が起ったような有様。……で大方二、三時間も震えて居ったでしょう。その中に五時過ぎになりまして大分日光の力も薄くなって来たが、どうやら震えも少し止って立つことが出来たから、荷物を二つに分けてそこへ半分残して半分だけ背負ってどうにか羊の所まで行きたいと思って出掛けました。その半分の荷物の重さといったら堪らないです。昔の監獄で負石の責に遇わすということはかつて聞きましたが、その罪人の辛さもこんなであったろうとそぞろにその苦しみを思いやって涙を溢したです。で、その荷物を二度に羊の所に運びました。その晩は火も何もない。濡れた着物が少し乾き掛けた位ですからその濡れて居る側を外にして乾いて居る側を内にして、例のズクズクの夜着をば冠ってその晩はそこで過しましたが、さてその後に至ってから実にまたそれよりも酷い一大困難が私の身に起って来たのであります。
第二十八回 山上雪中の大難
一難免れてまた一難 その翌日よい都合に日も照ったものですから濡れた着物と経文を乾かしました。