Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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チベットりょこうき

チベット旅行記

河口 慧海

Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme

Aozora Bunko

血塊を吐く

頭を叩かれた功徳

既にその時すらも余程堪え難くなって来て長者の着て居った毛皮の着物を二枚も借りて着て居ってもなお夜分は随分寒気が膚に徹す位でありますから、これから厳寒になって来たらばこんなテントの中に住むことが出来ようかという感じがありました。それでどれだけ頼まれてもそこに居ることが出来なかったのですが、その時の長者の望みというたら非常なものでそれに応ぜぬのは実に気の毒な程でした。

血塊を吐く ところがそこに滞在して居る中に私の身体に病気のような非常な変化が起って来た。ある時外へ散歩に出て居りますと、何か喉の所に塊が滞って居るようであるから何心なく吐いて見ると血の塊を吐き出したです。ドドドッと一遍に吐き出した血は鼻から口から止め度もなく流れ出したです。はてこりゃ肺病になったのじゃあないかしらん、私は元来肺が強いつもりであったがなぜこんな病気を患うのか知らんという考えも起ったですが出血はどうも止らない。しかしそういう時にジーッと静かにして居られますのが前に禅宗のお宗家様から

頭を叩かれた功徳 であって実に苦しくなる程余計静かになって来る。そこで呼吸の内外に通ずるのを余程阻害して行くような心持をもってじっと草原の中に坐り込んで居ると大分に血の出ようが少なくなった。