Japanische Klassiker mit Furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme
眼球を抉り抜いて
かの寒い国でどこからも日の射さないような、昼でもほとんど真っ闇黒というような中に入れられて居るので衛生も糸瓜もありゃあしない。
また食物も一日に麦焦しの粉を二握りずつ一遍に与えるだけです。それだけではとても活きて居ることが出来ない。そこで大抵獄中に入れば知己が差入物をするのが常例になって居る。その差入物でも牢番に半分以上取られてしまって、自分の喰うのはごく僅かになってしまうそうです。刑罰の一番優しいのが罰金、笞刑、それから
眼球を抉り抜いて 取ってしまう刑、手首を切断する刑。それもじきに切断しない。この両方の手首を紐で括って、およそ半日程子供が寄って上げたり下げたりして引っ張って居るです。すると仕舞には手が痺れ切って我が物か人の物か分らなくなってしまうそうです。その時に人の見て居る前で切断してしまうのである。これは多くは泥棒が受ける。五遍も六遍も牢の中に入って来るとその手首切断の刑に掛ってしまう。ラサ府の乞食にはそういう刑に処せられたのが沢山ある。
最も多いのが眼の球を抉り抜かれた乞食、それから耳剃の刑と鼻剃の刑、これらは姦夫姦婦がやられるので、良人が見付けて訴えるとその男と女がそういう刑に遇うことがある。