Japanische Klassiker mit Furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme
離宮の結構
その石塀のまんなかに大門がある。その大門の内へ西向きに入って行くと、白く円い郵便箱のような物が三間程ずつ隔てて道の両側に立てられてある。それは法王がお出入りなさる時分に香を焚くのであります。その両脇の広庭には大木が青々と茂って居る。もっとも中には樹が少しもなくって広い芝原になって毛氈を敷き詰めたごとくになって居るところもある。それから一町ばかり進みますと中に一町半四面程の垣がある。その垣の外には石造の官舎が沢山に建って居る。それは僧官の住するところである。その僧官の住舎もなかなか立派なもので、いずれも庭付である。その庭にはチベットで得られる限りの花、樹、草類を集めて綺麗に飾られて居るのでございます。
ところで一層奇態に感ずるのは、この一町半四面程になって居る石垣の隅々、あるいは折々の間には恐ろしい大きなチベット猛犬が屋根の上から太いうなり声でわうわうと吠えて居ります。それはいずれも鉄の鎖でつながれて居るが、すべてで四、五十疋も居たです。この法王は珍しい癖があって大層犬が好きなんです。強い恐ろしい大きな犬を献上に来た者には沢山な賞典をやるものですから、遠いところからわざわざ犬を撰択して法王に献上するという次第である。