Japanische Klassiker mit Furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme
第百二十二回 商隊長の秘密漏洩
法王への上書
どうせ気狂いのいうことは当てになりません」というと、奥さんのいうには「家の人達は気狂いの言うことだけれども、こりゃ本当らしいというて大いに信用して居るようです。とにかくそういう話を聞きましたからあなたに内々申し上げて置きます。お気に懸けて下すっては困ります」という話は五月十四日の事でございます。その晩私は大蔵大臣の宅へ帰り、その翌日すぐセラの僧舎へ帰りまして夜分人の寝静ってから、法王に対する上書を書きました。これは事いよいよ露顕に及んだ時の用意のためでございます。
第百二十二回 商隊長の秘密漏洩
法王への上書 はなぜその時に書いたかといいますのに、この事はどう事が変るか分らない、もはや大分に様子が顕われて来たから、この時に当って処置を施さないと大なる禍害を来しますゆえ、まずどういう方向に変じても自分は仏教修行のためにこの国へ来たのであるということを証拠立てる用意をして置かなければならん。それはこの上書を認めて置くことが必要であるという考えから上書を認めたです。その上書の書面はただいまも私の手に残って居ります。
自分ながらその文が実に面白く出来た。私はチベット文を沢山作り歌も沢山作りましたけれども、この時ほど愉快の文が出来たことはなかった。