Japanische Klassiker mit Furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme
駅継の兵士
兵舎の横に高さ三十間以上の大きな白い岩がずぶりと立って居ります。石の質は何であるかよく見ませぬ。非常に白い間に草などが生えて居りました。私はその夜兵舎に泊りましたがここの兵士は旅行券を検めたり何かするのじゃない。
駅継の兵士 これはパーリー城とチョェテン・カルポ(白塔)城の間の手紙を取次ぐ場所で、ここまで一方から手紙を持って来ると、その手紙を持って一方の城へ行くのです。チベットではここほど完全に手紙の遣り取りの出来る所はない。外の所では例えば二十里あるいは三十里位行って駅継に手紙を渡して向うに運んで貰うという順序になって居ります。それも政府が地方の役所に命令を伝える時に限って行いますので、平生普通の手紙の往復は取次がない。ですからもし民間の人が手紙を往復するという場合には自分の家の者を遣わすかあるいは人を雇わなくてはならぬ。
その夜兵舎では私を立派な寝台の上に寝かしてくれました。インドを立って以来立派な西洋風の寝台で寝たのはこの時が始めてであります。ちょうどこの頃は雨期、殊にヒマラヤ山中のダージリンから北の方に掛けては非常に雨の多い所で、その翌日も大降りですけれども、ここに泊って居る必要がないから下僕の泣言をいうに拘わらず午前五時頃大雨を冒して出掛け、今度は凄いような森の中へ掛りました。