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Japanische Klassiker mit Furigana

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チベットりょこうき

チベット旅行記

河口 慧海

Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme

Aozora Bunko

慾望

どうしても他に頼らなくてはいかないという考えを始終持って居る。こりゃ恐らくチベット婦人の欠点であるかも知れませんが、自分一人で商売をして充分衣食住をなし得る力があるに拘わらず、なお他人によってその上の利益を得ようという事ばかり始終心がけて居るです。まずある家に嫁入して後、不幸にして良人に死なれても幸いに財産が自分の手に入ったからというて、安楽に自分の子供を育てながら後家を守っていくという婦人は、チベットではほとんど見ることが出来ん。

ごくのお婆さんとかごくの醜婦でなければ後家で居る者は稀である。もう少し売れ口のあるような女なれば必ず良人を持つ。チベットでは四十あるいは五十位までは嫁入をするです。というのは必竟独立心に乏しくただ他によって自分の幸福を全うしよう、今得て居る状態よりよい状態を得たいという慾望、これはまあ人として当り前の事で、そうあるべきはずでもありまたその心掛けがなくてはならんのでしょうけれども……。

というてその操をも守らず自分の身分をも考えずに、良人が死んでまだ四十九日経たぬうちに最早お代りが出来て居るというに至っては、実に呆れ返らなければならぬのです。