Japanische Klassiker mit Furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme
どうも不思議だ
そうして翌日になって乾葡萄を喰ってそれからその荷物を集めに掛ると身体の各部の苦痛は大分薄らぎました。疲労はかなりして居りますけれどもこの様子なれば進むに気遣いはないというのでその荷物をよく整理して、それからだんだん北東の方に向って出掛けました。そこで身体も大分によろしいものですから余程道が進みまして朝の中に四里ばかり進行しました。ついその辺に小流れの水があったから例のごとく焼麦粉を喰ってその小川を渡ると小さな岡がある。その岡を踰えて向うを見ると遙かの彼方に白いテントと黒いテントが見えて居ります。
どうも不思議だ 黒いテントはあるべきはずだが白い布のテントのあろうはずはないがどうしたのか知らん。一体このテントはヤクの毛で拵えたもので、土人がヤクの毛を口でくわえて手で延ばしつつ撚りつつ糸にしてそれを織るのでございます。で、その布を縫い合せて家の形のようなものを拵える。ですから大抵は黒いのです。もっともヤクには白い毛のものもありますけれど稀ですから白い毛を集めてテントを拵えるということは全く向うではないのです。だから私の不審に思ったのは無理のない事でどうもそれは分らなかったけれども、とにかく五、六個のテントが見えて居りますからその方に向って行けば今晩はそこへ一宿出来る、事によれば二、三日この病気を療養して静かに